臨床心理士 阿部真里子の気まぐれ道草NAVI

所長阿部が折りにふれて感じたこと、考えたことをちょっとした言葉にしてみようと思いつきました。 人生でNAVIが必要だな・・・どうやって生きて行ったらいいの?って思うこともありますが、あんまりがむしゃらに突っ走るばかりでなく、時々ほっと一息ついたり、遠回りになるけれど道草も大事ですよね。道草の途中で、意義深いものや自然に出会ったり、人に出会ったりして、人生が大きく変わることもあるのかも。"カウンセリング"も道草の一つかもしれません。目的地にとらわれない道草的NAVIって面白くありませんか?

第182回(20.6.3.)「緊急事態宣言の解除になりましたが、まだまだ気が抜けませんね?」

みなさん、新型コロナ禍の中、いかがお過ごしでしたか?

 

緊急事態宣言解除後すぐに、感染者が東京で増えたり、北九州の小学校でクラスターが発生したりと、まだまだ警戒が必要ですね。続けて、お気をつけくださるようお願いします!

 

 この2-3か月間、会議も対面ではなく、ZOOMを使ったり、面接もSkypeやオンラインのことがあったり、日常の買い物以外は外出もままならず、最初は阿部も新たな生活に戸惑いを感じましたが、この際、この新型コロナ禍での生活を楽しんでみようと思って、いろいろ挑戦してみました。

 

 テイクアウト弁当をこれまでの、普段はテイクアウトはしていない、お気に入りのお店に取りに行って、それぞれのお店のユニークな味を堪能しました。お店の人に会えたのも嬉しかったですね。かえって、こちらが元気づけられました。また、無観客ライブ配信を見ながら、コメントを送ったりして、楽しみました。

 

 散歩がてら、道を歩いていると、珍しい形のお花を発見し、ネットのお花のグループに投稿し、名前を教えていただき、コメントのやりとりをして、とても楽しかったです。

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<カルミア>

 

 写真は「カルミア」という花です。ある店先に植えられていて、つぼみがピンクの金平糖みたいにイガイガで、また、開いた花がフレアースカートのように可愛らしい花ですが、別名「羊殺しの花」と言われており、猛毒があるそうです。間違って食べる方もいらっしゃらないとは思いますが、見かけたら、鑑賞するだけにしておいてくださいね。「花は見かけによらない?」「綺麗な花には毒がある?」

 

このような危機状況でないと、気づけないことや、体験できないことも多くありそうですね。私は人との絆(きずな)や、人間に限らず生物・植物の命を大切にしようと思いました。

 

第181回(2020.5.12.)「自粛生活お疲れ様です!」

 

皆様、この大変な時期、どのようにお過ごしでしょうか?

 3月に学校が休校になった後、緊急事態宣言が4月に出て、またそれが5月に延長になり、あっという間に5月の連休も終わってしまいましたね。「いつもなら、旅行に出かけていたよな~」など、過去の楽しかった思い出が蘇ってきます。

あたりまえにできていたことが今は制限をかけられ、当たり前ではなくなり、「今までのすべてが実はすごく素晴らしい体験だったんだなー」と再評価しています。

自由に外出できない。レストランでの食事もできない。運動も・・・しかし、ゆっくり過ごしていると、外の鳥のさえずりがとても美しく聞こえたり、道に咲いている雑草までも、美しく輝いて見えたり、ゆったり過ごした、この間に、いろいろな発見がありました。

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 昔、私は小学校6年生の夏休みの終わりに大病をして死にかけたときは、「絶対安静」の状態で「ベッドから降りてはだめ」と医師から指示され、ベッド上の生活を余儀なくされていたことが、Ⅰ-2か月あった(その後も退院までの8か月トイレだけOKの生活)ので、今は、家の中は歩き回れるし、買い物にスーパーにも行けるから、「その時より全然ましさ!」と自分に言い聞かせたりしています。その時は、ベッド上でボードゲームをしたり、トランプしたり、パズルや、プラモデルをして時間を過ごしていました。本好きだったので、読書をしたり、今みたいにDVDはなかったから、ポータブルテレビを見たりしていました。病室(小児科の6人部屋でした)で、ドクターの主催で「オセロ大会」が行われたこともありました。この時に磨いた腕前は健在で、普通の人には今でも負けない自信があります。

「勉強が遅れたらどうしようー」というのがあったので、自分なりにベッド上で勉強もしていて、わからないところを、医師や看護師を捕まえて聞いたりもしました。他の子どもはほとんど勉強していなかったので、目立ったりしていました。「まりちゃん、勉強ばかりしているね」とか、「本ばかり読んでるね」「子どもらしくないね」「何いつも難しい顔して考えているの?」とか言われていました。きっと、これが今の臨床心理士(公認心理士)という職業に導かれた経緯かなと思います。そんなこんなで、不自由な状況で、どうしたら、自分を保てるのかを小さいときに身に着けたので、今、あまり困らないのかもしれません。

 

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むしろ、今までの生活で忙しくて考える暇もなかったことを、じっくり考えてみようかなと思います。今回のことはたいへんだけど、100年に一度の歴史的な出来事に遭遇しているわけで、これを「貴重な体験」ととらえて、自分がどのように乗り越えていけるのか、また、新型コロナ収束後の世界でどのように生活をデザインしていくのかその体験自体を大事に味わおうと思います。今流行りのZOOM会議ができたり、音楽のLIVE配信を観たり。新しい体験もできたことも有意義だなと思っています。

皆様、感染予防をしっかりとされて、お身体お大切に!!また、オフィスでゆっくり、お話しさせていただきたいです。

 

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新型コロナウィルス感染防止のための取り組みのご案内

 皆様、また、4月の暖かな良い季節が巡って参りましたが、コロナウイルス感染拡大の世界的に危機的な状況になり、心穏やかではありませんね。

今年の桜を見た時、今までの「あたりまえ」が「あたりまえ」ではなくなったことを強く意識し、より一層、桜や春に咲くその他の花々を見るのが、味わい深いというか、ありがたい感じがしています。

花を楽しんで見られるのも、健康で、生きているからで、このこと自体が当たり前でなく、有難いことなのだと思い知らされました。

早くこの事態が収束することを願ってやみませんが、自分にできることを一つ一つ実行し、予防を心がけ、自分やまわりの方々の命を大切に守り、毎日をしっかり生きようと思います。

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阿部真里子臨床心理オフィスでは新型コロナウィルス感染防止の為、2020/4/6現在、以下の取り組みを今後行わせていただきます(今後の状況によって内容がより良いと思われる形に変更・追加される場合があります。)

 

カウンセリングは守秘義務の観点から通常はなるべく閉鎖的な空間で行うものではありますが、3密の状況(密閉・密着・密集)を防止する目的として、以下の様な取り組みを今後一定期間させていただきます。

お手数をおかけしてしまい大変申し訳ございませんがご協力をお願いいたします。

 

 

  1. 来室及び退室時、手洗い、うがい、アルコール消毒をお願いします。
  2. 面接時のマスク着用をお願いします。
  3. お茶などの飲料につきまして、特に要望をいただかない場合以外は原則お出ししません。
  4. 窓を少し開けた状態でのカウンセリング実施(あくまで確認の上、任意)
  5. 面接時、両者の椅子を通常より離します。
  6. 面接終了後の換気の徹底(10分を目安)します。
  7. 除菌ペーパー等でこまめに椅子、ドアノブなどを拭くように心がけます。
  8. 加湿器等を用いて湿度を保ちます。
  9. 急に体調が悪くなってしまった場合には、当日でも必ずご申告をお願いします(検温で平熱を確認の上、ご来室ください)。

 

↓通常よりもソファーをだいぶ離した様子です。

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  コロナ対策や自粛疲れもありますが、一緒に、この世界的な危機を乗り越えましょう!収束したら、ここへ行ってみたい!といったイメージをリアルに生き生きと描くことで、気持が和らぎ、少し、この現状を我慢できるかもしれません。普段忙しくて手が付けられなかったことを、この自宅にこもりがちの日々にやってみるのも良いかもしれません。めげないで、頑張りましょう!

 

 

第180号(2020.3.3.)「早く、世の中が落ち着くと良いのですが・・・」

新型コロナウイルスの影響で、なんとなく気ぜわしい感じになっています。

スクールカウンセラーで勤務している学校の卒業式に参列しようと、美容院も予約し、どの服を着ていくのも決めていましたが、政府の御触れで、全国の小学校・中学校・高校が3月2日から一斉に休みになり、卒業式も在校生や保護者・来賓の参列はなしとのことになり、私はスクールカウンセラーで一応は「教職員」なので、出ても構わないのかなと思いましたが、一人でも感染のリスクを減らした方が良いだろうと判断し、美容院もキャンセルし、卒業式は欠席することにしました。高校3年生で長く、お会いしていた方もいたのに、残念でしたが、「ここは無理をせずに」と思いました。

 

 あちこちで開催される音楽のイベントや研究会なども中止だったり、延期だったりしていますので、スケジュールが空いて、家にいる時間は長くなったものの、気持ちがワサワサして何も手につかない感じ。

 

 先日、慶応大学医学部の教室で開催された慢性疼痛治療のマインドフルネス、ACT (acceptance commitment therapy ) の研修会で習った簡単な呼吸法を試してみるのも手かなと思いました。研修会ではマインドフルネスの状態とマインドレスネスな状態を比較してわかりやすく説明されていました。すなわち、マインドレスネスは「心ここにあらずな状態」で、過去の後悔やら、未来の心配やら、あちこちに心が乱れ飛び、集中していない状態です。散歩をしていても、今、気持ちの良い散歩で身体を動かせているなとか、新鮮な空気を吸っているのを感じ、朝日が気持ちいい、風が吹いていて気持ちいいなど、「今―ここ」の感覚に注意が向いておらず、いろいろな不安・心配に心が落ち着いていない状態にあることです。マインドフルネスな状態は「今―ここ」に注意を集中できている状態です。その状態に持って行くために、一つの方法として、呼吸に注意を向けてみるという方法があります。研修会で行ったのは、左胸に右手の手の平、左手の手の平をお腹につけながら、3分くらい呼吸に集中してみる方法で、かなり落ち着いた感じになりました。その後で背中に両手の平をまわして当てて同じように呼吸に集中します。短時間にトランスに入れて、良い方法だと思いました。自律訓練法と併せて、お試しになってみてはいかがでしょう。

 痛みや不安はありながらも、如何に生き生きと自分の価値に従って生きるかを探っていくセラピーですね。オフィスのカウンセリングにも、役立ちそうです。写真は慶應大学病院の道を歩いて帰るところ。
 

 

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第179回「あけましておめでとうございます!2020年、オリンピックイヤーの幕開けですね!」(2020.1.14.)

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皆様、本年も阿部真里子臨床心理オフィスをよろしくお願いいたします。

昨年は、おかげさまで、だいぶ来談者数が増えました。ご利用、ありがとうございました!!

 

 オフィスに来ると、「生きていく上で、ためになる。役立つ」というのはもちろんですが、来ると、「とっても楽しい。スッキリする。安心できる。不安が軽減する。問題対処に自信が持てるようになる」と感じていただけるように、いろいろオフィススタッフで研修を重ねながら、日々、努力しています。今年も皆様のお力になれるよう、一生懸命頑張って行きたいと思っています。よろしくお願いいたします。

 

 阿部は年末年始と、かなりハードなスケジュールでしたが、風邪やインフルエンザにもならずに、楽しく年を越せました。

 1月2日には初詣に上野御徒町の徳大寺(摩利支天さま)にお参りに行った後で、高校時代からの友人とランチをして、その後、お台場にあるマダムタッソー蝋人形館を訪れました。

 昔、東京タワーに蝋人形館があって、入ったことがあったと思いますが、今回のお台場の蝋人形館はスケールも、人形の作りの精密さ(そっくり度)や総数(なんと60体)も格段に進歩しており、とても楽しめました。是非、1度、いらっしゃることをお薦めします!ウエッブで、時間指定をして申し込むため、待たされることもなく、混雑で蝋人形が見られないということもなく、とても良かったです。

 

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<お台場の海の見える素敵なカフェ>

 

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<ガラスの箱に入った阿部真里子蝋人形(笑・嘘~!)>

 

また、蝋人形を傷つけるのでなければ、一緒に人形と写真を撮ることができるのはもちろんのこと、肩を組んだり、触ったりもOKでした。最初に乗ったエレベーターにもブルースウイルスの蝋人形がいて、それから、たくさんの部屋に映画俳優・女優・スポーツ選手・スケーター・政治家・起業家など、内外の有名な人の蝋人形が点在しています。

 阿部もお気に入りの人形と一緒にポーズをして、写真を撮りまくりました。

以下に、選りすぐりの写真を載せておきますね。

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<ジョニー・デップと>

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<オードリー・ヘプバーンと>

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<たけし>

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<デカプリオ、ブラッド・ピットと>

 

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<ジョージ・クルーニーと>

 

1月5日(日)にはオフィスの会議の後で、新年会を行い、馬頭琴奏者で、私の馬頭琴の師匠の美炎先生と、ドラマーの前田仁先生に馬頭琴演奏をしていただきました。美しい音色に癒されました。ありがとうございました。

 

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それでは皆様のご健康と、ますますのご活躍を祈念いたします。

第178回(2019.12.25.)「クリスマスですね!!」

今日、テレビを朝見ていましたら、「忘年会スルー」に続いて、「クリスマススルー」というのが流行っているとか。お酒を飲んで話したり、パーティーで楽しんだりするのが好きな阿部にとっては、驚くような言葉でした。今年は、クリスマスイブ・クリスマスが火・水で平日だったこともあり、街への人出は少なかったそうです。イルミネーションを控えた場所もあるとか。消費税の増税も影響しているのかもしれません。

 しかし、「社会不安障害」の方や、引っ込み思案な方、内気な方にとっては「宴会恐怖」や「会食恐怖」のようなことがあります。あまり、親しくないグループでの宴会となると、緊張してしまって、硬くなり、押し黙ってしまい、なかなか中に入っていけないことはありますよね。

私も小さいときには、ごくごく内気で、母親や6歳年上の兄、父親の後ろに隠れて、何も言えないような子どもでした。やはり、知らない人ばかりの場所では、そんな昔の自分が顔を出すことがあります。その後、小学校5-6年生で、演劇部に入って、舞台に立って主役(アリババと40人の盗賊のモルジャナ役で自作の踊りも披露)を務めたり、高校でも英語劇などに挑戦したりで、積極的になりました。大人になってからは学会発表を何度もこなしたり、講演なども、200回以上こなしたりで、あまり上がらなくなりました。これは自律訓練法や催眠、イメージトレーニングのおかげでもあります。

 

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<都立高校の忘年会で行ったレストラン、赤羽南口1分のイタリー料理店マスヤ>

 

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<マスヤのお店の中の様子。食べ物もおいしく、雰囲気も良かった。>

 

 そうは言っても、私も、親しい人が、あまりいない学会の懇親会などに行った時に、まだ、どうしようと思ってしまいます。週1日でスクールカウンセラーをしている学校の懇親会に出させていただくことがありますが、先生方は毎日週5日〜6日、私は週1日の出勤なので、その差をどうやって埋めるかな・・・と思ったりすることも多くあります。

 

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<千円のプレゼント交換でいただいた、ハート形の入浴剤。毎日、お風呂で楽しんでいます💛>

 

でも、こんな生活を30年以上もしているので、いつしか「溶け込めていない」という自己暗示(師匠の故 河野良和先生は「呪文」と言われていました)はやめよう!!と思いました。「溶け込めていない」「浮いている」と頭の中で思ったり、口に出して言ったりすると、ますます、そんな気になってしまうからです。

そして、「溶け込めてない」証拠や「浮いている」証拠を探し出して、また、自分に自己暗示をかけてしまいます。そして、ますます、そんな気になってきてしまいます。「溶け込めているー」という呪文を唱えると、「あれ、意外と私って、溶け込めているじゃん!」みたいになって、溶け込めている気持になります。「溶け込めている」証拠を探し出そうとします。そしたら、饒舌になってきて、結局は溶け込めるということに。

「思い方次第」、「自己暗示次第」で世界が変わっていきます。そう、いつも亡くなった師匠はそのように言っておられましたね。今年、師匠とのお別れ(2019年8月30日)と言う大きな出来事がありましたが、こういった、たくさんの教えを胸に、これからも頑張って私は生きていこうと思います。相談に来られる方々と共に一歩ずつ。

 

皆様、1年間、ご利用していただき感謝します。良いお年をお迎えください。

故 河野良和先生の、ご冥福を改めてお祈りいたします。