臨床心理士 阿部真里子の気まぐれ道草NAVI

所長阿部が折りにふれて感じたこと、考えたことをちょっとした言葉にしてみようと思いつきました。 人生でNAVIが必要だな・・・どうやって生きて行ったらいいの?って思うこともありますが、あんまりがむしゃらに突っ走るばかりでなく、時々ほっと一息ついたり、遠回りになるけれど道草も大事ですよね。道草の途中で、意義深いものや自然に出会ったり、人に出会ったりして、人生が大きく変わることもあるのかも。"カウンセリング"も道草の一つかもしれません。目的地にとらわれない道草的NAVIって面白くありませんか?

第42回(2006.9.25) <連休を利用して尾瀬に行ってきました!>

皆さん、こんにちは!!連休はどんな風に過ごされていましたか?

阿部は9月22日(金)の夜、正確には、23日(土)の深夜0時35分、春日部発の夜行電車で、初めて尾瀬に行って来ました。 「♪はるかな尾瀬、遠い空~♪」と歌にはあるから地名は聞いたことはある。水ばしょうの生えている大湿原の上をずーと板の上を歩いていくテレビでの映像を見たこともありますが、どこからどうやってそこへ行けるのか全くわからない。

スクールカウンセラーで行っている高校の生徒さんに「尾瀬に行くから、文化祭には行けないんだー。ごめんねー。」とか言ったら、「それって何県?東京?」とか聞かれて、さすがに東京とは思わないけれど、「えぇっ?栃木?違うな・・・うーん何県だっけ?・・・」と(正解は福島県)。だから、本当に自分が尾瀬に行くなんて、全く思っても見ませんでした。3年前に富士山登頂に挑戦した主人が山歩きに少し自信を持ったのか「行ってみない?」と誘ってくれたので、「久しぶりの連休だし、行って見ようかな」と思いました。ほんとに最近土日も働きづめで、ずっと休んでいませんでした。

 この電車は尾瀬夜行23:55という東武鉄道(6月~10月まで運行)で、その時間に浅草を出発して、春日部に停車した後、「会津高原尾瀬口駅」に夜中の3時半ごろに到着しました。そこから、午前4時発のバスに約1時間半乗って尾瀬沼山峠に到着しました。標高1600メートルということで、着いたら温度が10度というので、かなり寒い。いろいろ着込みましたが、震えました。登山の格好をした年輩の男性、女性がグループで来ていて、みんな大きなリュックを背負い、杖を手に持っていました。手馴れた様子で、コーヒーをバーナーで沸かしている人もいます。5、60人の人がそこにたむろしていました。みんな身体ががっちりしていて、それを見ていて、軟弱な私はこれから最後まで歩けるかどうか、ちょっと心配になりました。泊りがけで来て、途中の山小屋に泊まる方もいらっしゃるようです。我々は日帰りで、その日の夕方には春日部に戻る予定で行きました。台風14号が接近しているということで、大雨を覚悟して行ったのですが、太陽が昇ってきて秋晴れのさわやかな好天に恵まれました。

 歩けなかったら、途中で引き返してくればいいやと思い、登山口に向かうことに。

 午前6時に、尾瀬沼に向かって出発。最初は、やはり板を貼った階段のような斜面の登りが続き、ちょっときつめでしたが、ゆっくり休み休み行きました。そのうち、少し下り坂になって、平坦になると、目の前にパーと、広い広い、大湿原が広がっていて、遠くまで板の並んだ道が続いています。尾瀬では湿原を保護するために、この板の道を歩くことになっているようです。水ばしょうは季節外れで咲いてはいませんでしたが、名前も知らないたくさんの植物が生えていました。その奥に山も見えました。青い空に筋状の雲が浮かんで、湿原や山の美しさを際立たせていました。時々、休憩所があるので、そこで、コーヒーを飲んだり、おでんやけんちん汁を食べたり、みやげ物を物色したりして、休み休み、尾瀬沼まで行きました。

お店の店員さんに聞いたら、本日の天気は、満点とのこと。「暑くもなく、寒くもなく最高。空に雲があるのがまた、美しい」と。尾瀬沼を一周。尾瀬沼周遊コースを選びました。沼というと、ちょっとドロドロしたものを思い浮かべますが、湖のようで、水は透き通っていて、底が見えるし、山が鏡のようにすっかり水面に映っていて、太陽がキラキラと水面に反射してとてもきれいでした。尾瀬沼の反対岸も、上り坂や、木の根っこがそのまま出ている難所がいくつかあり、足を滑らさないよう、ゆっくり気をつけて、歩きました。途中、小鳥の声もよく聞こえました。

 約14キロを休み休み7時間かけて歩きました。阿部が生まれてこのかた、初めて歩いた長距離です。午後12時40分には最初に入ったところに到着しました。

 足はひどく痛んで、靴を登山靴から楽なものに履き替えました。しかし、思ったほど、疲労は感じず、「最後まで歩けた!」という達成感のほうが大きかったです。森林の中をマイナスイオンを浴びながら歩いたのも、疲れをあまり感じなかった。元気になった理由かもしれません。

「どうせ自分はできない」と思っていたことー長く歩くことーができたのが、「驚き」と同時に、「喜び」にもなりました。できることでも「駄目だ!できっこない」と思うと、「できない暗示」となり、できなくなってしまうのかもと実感しました。また、乗馬やタップダンスを日々積み重ねてきたおかげで、体力がつき、脚が強くなってきているのかもしれないと思いました。

 実はこの尾瀬行きは11月中旬~下旬に阿部がお休みをいただいて行く「ペルーのマチュピチュ」の予行演習だったのです。この旅行で、オフィスをご利用いただいている皆さんには面接予約などで、しばらくご迷惑をおかけしますが、開業15年目ということでリフレッシュさせていただき、また新たな気持ちでカウンセリングを行いたいと思います。
どうぞ、よろしく御願いいたします。また、マチュピチュの旅行のことも報告します。