臨床心理士 阿部真里子の気まぐれ道草NAVI

所長阿部が折りにふれて感じたこと、考えたことをちょっとした言葉にしてみようと思いつきました。 人生でNAVIが必要だな・・・どうやって生きて行ったらいいの?って思うこともありますが、あんまりがむしゃらに突っ走るばかりでなく、時々ほっと一息ついたり、遠回りになるけれど道草も大事ですよね。道草の途中で、意義深いものや自然に出会ったり、人に出会ったりして、人生が大きく変わることもあるのかも。"カウンセリング"も道草の一つかもしれません。目的地にとらわれない道草的NAVIって面白くありませんか?

第90(2010.7.12) 「金沢の催眠の研修会に行ってきました。」

金沢といえば、大学時代に高校の友人のマッキと、新潟の佐渡から確か船(ホーバー・クラフト?)に乗って渡り、能登―輪島―金沢―高山とまわって旅行した思い出が蘇りますが、その時以来、ほとんど足を運んだことがなく、とても楽しみでした。とはいっても、研修会への参加なので丸1日は研修会に缶詰で、ほとんど観光地は巡ることができませんでした。それで、一度は行ってみたいと思っていた「和倉温泉」も今回は日程が合わずに見合わせることにしたので、金沢市内からの移動は全くありませんでした。
7月3日の土曜日午後、大宮から新幹線「MAXとき」に午後12時38分に1人で飛び乗って、越後湯沢に。そこから、「はくたか」という越後湯沢から富山をとおって、金沢まで結ぶ特急に乗り換えて、午後4時9分に金沢駅に到着しました。到着後すぐに、強い雨が降り出して、ホテルまで傘をさして行きました。 後でタクシーの運転手さんやお店の人が、金沢では「傘を忘れるな!」というのが、ことわざになっているくらい、雨の多い地域だということを教えてくれました。年間降水量の1番目はどこだったか聞いたのにすぐに忘れてしまいましたが、2番目が金沢だということでした。

研修会に一緒に参加するOさんは既に大阪から先に到着して、繁華街を歩いているということでした。私はしばらく、ホテルで休んで、あらかじめインターネットで探して予約してあった、東山の「味処 佐兵衛」にタクシーで行きました。時間帯が早いからか、程なく来た中年の男性客1人と、私と友人のOさんの3人だけでした。清潔に清掃の行き届いた店内のカウンターの両端に、2対1で間をあけて座りました。ビールを飲みながら、ご主人のお勧めの品を一つずつ、注文しました。

お通しに出てきた、この辺の名産のアカイカの肝まですりつぶして、ゼリーで固めたという一品もとても味が濃厚でおいしかったです。そして、お刺身の盛り合わせは、とても新鮮で、大好きなイカの刺身もありました。季節に合った、冷たい茶碗蒸しを出していただき、その後、ご主人の創作料理(?)、小さくて丸い感じの茄子を中身をくりぬいて器にして、茄子と、ゴーヤとトマトを小さく切ったものをごま油で炒めて、茄子の器に戻し、チーズを載せて、オーブンで焼いたものが出てきましたが、とても風味が良く、夏の一皿にぴったりでおいしいもので、とても気に入ってしまいました。デザートの食べごろの大きさに切って涼しそうな器に盛って、冷蔵庫で冷やしたスイカをいただいて、おなかはいっぱいになりました。

その日は移動で疲れたのもあったので、早めに休み、翌朝は9時ごろ、研修会の開催される大学に向かいました。近代的なコンクリートの打ちっぱなしを使った、天井の高い、デザインの美しい建物で、この建物内部に入っただけでも、観光ではないけれど、一つの貴重な経験になりました。現在、阿部がスクールカウンセラーとして行っている、工業高校の建物にこの大学の建物は感じが似ていると思いました。そこは工業大学なので、建物の作り方に、なにかしら、共通するものはあるのかもしれません。内部の広々とした感じに、とても気持ちがゆったりと、くつろぐのを感じました。建物の構造も人間のメンタルな面に及ぼす影響は大きいと思いました。研修会は参加者が少人数で、講師と遠慮なく、直に話せる感じがとても良く、堪能できる研修会でした。自分も、深い催眠状態に入ることができて、いろいろなイメージが浮かんで、心身を回復することができました。

これを機会に催眠の腕をあげて、オフィスの利用者のみなさんの、期待にこたえて、お役に立てるよう頑張りたいと思いました。思いがけず、昔、大宮の教育相談所時代に一緒に働いていた方にバッタリ出会うこともできて、驚いて手を取り合って喜び合って、その点でも、良い研修会でした。

夕方5時半ころに研修会が終わって、二日目の逗留先である「白鳥露ホテル」に向かいました。研修会場からのタクシーがなかなかつかまらず苦労しましたが、なんとか6時過ぎには着くことができました。大正ロマンのようなクラシックな建物で、ここでもとても落ち着きました。部屋には天蓋のあるベッドや木の机やテレビの収納できる箪笥などがありました。

このホテルには温泉もあるということで、選びましたが、とても快適でした。

夕食はそのホテル内にある、「まほろば」という和食レストランで、蟹もついた、お得なコース料理がやはりあらかじめ予約してありました。やはり新鮮なお刺身やジブニという郷土料理もいただきました。急遽、研修会場でお会いしたマスターヒプノティストの先生も、夕食にお招きして、いろいろな話を伺いましたが、阿部はその先生が若いときから、乗馬をやっていらっしゃるので、馬についての話をお聞きするのが楽しみですが、人馬一体という馬と人の息の合った状態を表す「鞍上人なく鞍下に馬なく」という言葉を教えていただき感心しました。「言葉」は発せられた、その時から、何かパワーを与えられるものだと思いました。

金沢市内に泊まるのなら、この兼六園まで歩いて5分もかからない近さで、お手ごろ価格の、この素敵なホテルをお勧めします。夕食後、夜は少し小雨がぱらついていましたが、散歩することにして、このホテルの名前の由来でもある、白鳥路という小道を散歩しました。入り口付近の疎水ではなにやら光っているものが。そうです!蛍が数匹、草に止まったり、水の中でも独特の淡い光を点滅させていました。後から散歩に来た人に蛍のいる場所を教えたりしながら、両側に紫陽花の多く植えられた小路を最後まで行って外の道路の方に出て、ホテルに引き返しました。


その夜は薄いコーヒーのような茶褐色の湯の温泉に入って、昼間の研修会での「催眠効果」に加えて、よりいっそうリラックスして、楽しいおしゃべりをした後、気持ちの良い天蓋付きベッドで朝までぐっすり。こんなのはどれくらいぶりでしょう。最近はストレスのせいか、蒸し暑さのせいか、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めて眠れなかったりしていたので、本当に催眠効果はすごい!!と自分で実感してしまいました。

翌朝はホテルのバイキングの朝食を済ませて、チェックアウト。ホテル内の売店で、みやげ物を買ってから、開園したばかりの兼六園に。

お抹茶をいただいたり、植木やお庭のつくりをじっくり見たりして歩いていたら、な、なんと偶然!昨日の講師の先生にバッタリ遭遇。あんなに広い園内で、こんな偶然ってあるんですね。挨拶をかわした後、兼六園の近くの「兼見御亭(けんけんおちんと読みます。)」でお刺身の懐石のランチを食べて一路帰途につきました。

研修会も含めて、今回の旅行は、どれをとっても満足100点としか思い浮かばない素敵な、心も身体も癒される旅でした~。