臨床心理士 阿部真里子の気まぐれ道草NAVI

所長阿部が折りにふれて感じたこと、考えたことをちょっとした言葉にしてみようと思いつきました。 人生でNAVIが必要だな・・・どうやって生きて行ったらいいの?って思うこともありますが、あんまりがむしゃらに突っ走るばかりでなく、時々ほっと一息ついたり、遠回りになるけれど道草も大事ですよね。道草の途中で、意義深いものや自然に出会ったり、人に出会ったりして、人生が大きく変わることもあるのかも。"カウンセリング"も道草の一つかもしれません。目的地にとらわれない道草的NAVIって面白くありませんか?

第97回(2011.3.23)

この度の東北地方太平洋沖地震により、被害に遭われた地域の皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災地の1日も早い復興をお祈り申し上げます。

3月11日の地震以来、いろんなことが起こって、対応に追われています。皆さん、地震の被害はありませんでしたか?お怪我など、なさいませんでしたでしょうか?家の中のものが倒れてたいへんだったという話をよく聞いています。お大事になさってください。

私は地震の起きた時に、大利根町(栗橋方面)の保健センターにいて、建物が大きく揺れ、駐車場に出るようにとの指示で出ましたが、立てないほどの揺れで、地面に座り込んでしまいました。その後は、東武線が止まってしまい、電話もなかなか通じなくなり、信号も点いていないとのことで、保健センターで待機し、保健センターの職員の方に春日部まで車で渋滞の中を送っていただいて、やっと夜8時に帰り着きました。オフィスで勤務されていた方も、まだその時点でオフィスにいて、順次、車で帰宅しました。

それからは、毎日、強い余震が続いたり、福島の原発の心配、計画停電の影響などで、落ち着かない日々を送るうちに、2週間近く経ってしまいました。 

テレビのニュースで原発事故について見ているうちに、昔のディズニー映画の「ファンタジア」というのを思い出しました。魔法使いの弟子ミッキーマウス)が、魔法使いの魔法を見よう見まねで真似て、ほうきやバケツなど操って掃除をさせているうちに、その力をコントロールできなくなって、たいへんなことになり、やっと、魔法使いに止めて貰うというアニメです。今まで、我々は当たり前のように「電気」を使ってきましたが、今回のようなことになると、「電気」という「魔法」も制御できなくなると「たいへんなことになるのだなー」と計画停電の暗闇の中で、考え込んでしまいました。

私が約30年前の結婚式の時に、使った大型のろうそくが今回の計画停電でとても役立ちました。本来なら、毎年、アニバーサリーとして出してきて点すはずが、すっかり箪笥の奥にしまわれていましたが、引っ越した時に出てきて手元に置いてあったものです。結婚何年目というメモリがついていますが、まだ、ほとんどのメモリまで、溶けてはおらず、そのままの大きさでした。まだ、計画停電は長く続きそうなので、このろうそくがずっと役立つと思います。

 3月初めには,元オフィスカウンセラーだったI君の素敵な結婚式が恵比寿のレストランであって参加させていただいたり、翌日には、タップダンスの発表会が春日部中央公民館であったりしましたが、最近のイベントはすべて、中止になってしまいましたので、そのような大きなイベントが、地震の前に終わっていたことは不幸中の幸いでした。

この1-2週間、バタバタしていて、冷蔵庫に忘れてあった、食用の菜の花が、冷たい冷蔵庫の中で、凍えながら、きれいに花を咲かせていました。この花のように、日本の国も復興して、元気になってくれるといいのですが。その可憐な花を見ながらひたすら、祈りを捧げています。