子どもの頃は新学期が始まるのがなんとなく不安だったり、憂鬱だったりして、春は気分が沈んでしまうことが多かったのを思い出します(自分で言うのもなんですが、心配性で、ナイーブな子どもだったんですね)。
小学校6年の時の長い8か月の入院生活の後、退院できたのが、ちょうど今頃のような桜の咲くころで(もう中学生になっていましたが)、上野の桜の満開の樹のトンネルの下の道路をタクシーで自宅に向かって走っている情景が思い起こされます。それで、ずっと、桜を見ると、その闘病生活のつらかった体験が思い出されて、嫌な気持ちになっていました。
今は身体が元気なのもあって、春になって、桜が咲き始めると思うと、なんだかウキウキしたような気分になれている自分が不思議です。「人間って、こんなに変われるんだなー」と改めて思いました。皆さんも、性格だから変われない。無理なんて、思わないでくださいね!!あなたも必ず変われます!
オフィスのあるマンションの2階から見下ろせる公園の桜も、昨日、今日の暖かさでちらほら咲き始めて、まだ1分咲きというところですが、うれしくなりました。
ところで、NHKの朝のドラマの「マッサン」もついに、明日で最終回ですね。ニッカウヰスキーの創始者 竹嶋政孝氏と妻のリタ夫人をモデルにした物語ですが、5年も10年も長い歳月、ウイスキーを樽の中で熟成させていくということを知って、すぐに結果が出るものではなく、もしかしたら、自分が死んだ後に、そのウヰスキーが日の目を見るかもしれない、気の遠くなるようなウヰスキーづくりについて考えさせられました。落語の人間国宝の桂米朝師匠が先日、89歳で惜しくも亡くなられたこともあり、人間のすばらしさ、すごさを実感しています。
亡くなっても、その人の作ったウヰスキーなり、伝統技能が脈々と、受け継がれていくというのは人間の寿命を超えて、時代を超えて、貴重な素晴らしいことなのではないでしょうか。