今年の夏の終わりは次々と台風が来て、雨ばかり降り、知らないうちに秋になっていた感じですね。いよいよ、オフィスが準備を進めている、日本催眠医学心理学会の第62回大会が近づいてきました。
同時にいろいろな準備を並行して進めるので、時々、頭がパニック状態になりますが、これが終わりになる日を考えて、最後の力をふり絞っているところです。たくさんの人の助けを借していただいているので、この学会が盛会に終わることを望んでいます。
さて、学会の最終プログラムは10月16日の14時半~(受け付けは14時15分)春日部市西口にあります、ふれあいキューブで行われる「市民講座」で市民の方が自由にご参加いただける企画となっています。どうぞ、皆さま、いらしてください。1500円だけ費用がかかりますので、よろしくお願い致します。
催眠の現象は特別なことではなく、日常にも似たような現象が見られます。たとえば、ランナーズハイと言って、マラソンをしている人がハイな気分になったり、音楽を奏でるミュージシャンが一心不乱に楽器を演奏しているうちに、特別な意識になったりします。トランスという意識になるのは、ヨガを行っているときにも、経験されることです。
催眠にかかるという言い方をしますが、被催眠者が自分で催眠に入るだけです。催眠にかからないと思えば「かからない催眠」となり、実は被催眠者が思ったとおりになるということで、何も催眠誘導をする人に操られているわけではありません。
私の師匠の河野良和先生が20年ほど前に「タケシの万物創世記」というテレビ番組に出て、その時に、応募されてきた方々の問題解決を鮮やかにしたことを思い出します。納豆嫌いな方が覚醒時には見るのも嫌という感じで顔をしかめておられたのに、催眠下では、納豆を子どもの頃、食べて美味しかったことを思い出し、美味しそうに食べ、その後、覚醒しても平気になったり、自転車で怪我をしたことがトラウマになって、自転車に乗れなくなってしまった主婦が催眠後のイメージリハーサルで自転車に乗れるようになったりと、一見は不思議な現象を目の当たりにしました。それから20年、私も修行を積んで催眠のメカニズムもわかるようになり、あたりまえのように、パニック発作や、あがり緊張などをクライエントさんが催眠を利用して自分で克服されていく様子を見ました。催眠に限らず、どんな療法でも同じですが、カウンセリングに来られるみなさまが自分で問題を解決してくのをカウンセラーはご支援するだけです。