臨床心理士 阿部真里子の気まぐれ道草NAVI

所長阿部が折りにふれて感じたこと、考えたことをちょっとした言葉にしてみようと思いつきました。 人生でNAVIが必要だな・・・どうやって生きて行ったらいいの?って思うこともありますが、あんまりがむしゃらに突っ走るばかりでなく、時々ほっと一息ついたり、遠回りになるけれど道草も大事ですよね。道草の途中で、意義深いものや自然に出会ったり、人に出会ったりして、人生が大きく変わることもあるのかも。"カウンセリング"も道草の一つかもしれません。目的地にとらわれない道草的NAVIって面白くありませんか?

第92回(2010.9.15)「キャンプでのタップダンス披露!」

 関谷先生がさっそく9月のメッセージに克明にオフィスの自然体験活動(通称キャンプ)の全体の様子を書いてくださいました。詳細は、それに譲るとして、阿部は今回のキャンプ第1日目の夜のキャンドルファイアーの時の「出し物」としてのタップダンスについて、この「気まぐれナビ」に書こうと思いました。

阿部がタップダンスを始めたのが4年ほど前の11月で、その明けた翌年の夏は、キャンプで阿部1人が「バターココア」という初心者向けの簡単な曲を踊り(みんなをビックリさせようと内緒で練習し、見せる時はドキドキしました。)、次の年には実習生の男性I君と二人で「カントリーソングを聞こう」と「スリラー」を踊り、その翌年には増田先生とタップの仲間のFさんご夫婦を迎えて、「皆でタップを習おう」という企画をし、1年置いた今年は、増田先生と実習生4人と阿部で素敵な舞台ができるまでになりました。

今年の実習生さんたちは、3月の旧実習生さんのお別れ会の時は、ほとんどの方が既にオフィスに勤務されていたので、阿部は「8月のキャンプでタップダンスをみんなで練習して披露しましょう!」とこっそりと、内緒で声をかけて、4月からはその練習に取り掛かることができました。約5ヶ月前の、この時点で声をかけたのは、男性の実習生T君(写真は仮面で素顔が見えなくて残念ですが、なかなかのイケメンとのうわさ?)、女性の実習生Kさん、Mさんでした。3人とも同じくらいの背丈でそろっていたので何となく頼みました。

特に、Mさんは新体操をやっていた経験があるとのことでダンスは期待ができました。後に、勤務しだした女性の実習生Uさんも加えて実習生4人のタップダンスへの奮闘が始まりました。

阿部のタップの先生、増田先生に頼み、豊春地区公民館でのKMジャズタップダンスの日曜日夕方6時からのレッスンに皆で出させていただき、基本的なステップの練習に励んで、足が慣れてきて、ステップも覚えてきた頃に、別の火曜日や土曜日などに特別に増田先生にレッスンを見ていただきました。

最初はダンスの内容ははっきり決まってはおらず、ただ、前回(今年3月の春日部中央公民館)のKMジャズタップダンスの発表会で踊った、クイーンの「ウイ・ウイル・ロックユー」が音楽的にも、踊り的にも阿部は好きだったので、これをみんなで、キャンプファイアーやキャンドルファイアーで恒例の「火の女神のセレモニー」(たいまつやろうそくで火を点火する)の時に踊れたらいいなーと漠然と思いました。わずか2‐3分の曲なのに、実習生さんたちはタップシューズを履いたのも初めて、タップダンスを習うのも初めてで、何度くリ返しても、なかなか覚えられなかったり、踊れなかったり苦心していました。しかし、増田先生は苛立ったりすることもなく、丁寧に繰り返し、みんながわかるまで何度でも教えてくださって、最後には全員が曲にあわせて、だんだん息もぴったり、合わせて踊れるようになっていきました。そして、自宅でもそれぞれ、増田先生の作られた練習用ビデオを持ち帰り、みんな練習して、間違いも少なくなりました。

そうすると、欲が出てきます。曲に合わせて踊るだけでは物足りなくなり、増田先生にストーリー(脚本)を書いていただくように頼みました。阿部は赤いキラキラ衣装で、赤い仮面、赤いカツラをかぶって「火の女神」を演じ、増田先生は青いキラキラ衣装で、青い仮面、青いカツラをかぶって「水の女神」を演じ、4人の実習生は「火の女神」の従者で、黒や銀のキラキラした衣装を着ることになりました。衣装の生地も増田先生がユザワヤで調達してきてくださり、それで、胴体を覆う衣装や、腕に巻きつける「伽班(きゃはん)」、レッグウオーマーを布きれを裁断して作りました。縫ったり、ゴムを通したりは事務の河野さんにも手伝っていただきました。仮面はネット販売でイタリー製の祭り用の仮面(約500円)を実習生のKさんが注文しました。ところが、ネットで見たら「銀色の仮面」を注文したつもりだったのですが、それがなんと届いてみると、真っ白な色をしており、増田先生に相談すると、「スプレーで好きな色がつけられるから、かえって好都合」とのことで、さっそくKさんにスプレーで赤、青、銀などの色をつけてもらい、ムラなくきれいに仕上がりました。

 そして、なんといっても、極めつけは、すばらしいナレーションで、「むか~し、むか~し、あるところに~」をKMジャズタップナンバーワンの芸達者の「みつおさん」(美容師さんです)に吹き込んでもらい(台本がしるしで真っ赤になるほど練習されたとか、本当にありがとうございます!)、それはさながら、「日本昔話」のナレーションのようにプロ級で、聞くものをとても感動させるようなものでした。そして、また、増田先生は、おどろおどろしい効果音をそれが始まる前に加えてくださって、ワクワクするような、クオリティーの高い舞台に仕上げてくださいました。水の女神が邪心をおこして、たくさん雨を降らして洪水をおこし、それを火の女神が制圧しようと、従者と共に戦いを挑むというストーリーでした。劇団四季のような素晴らしい衣装と、素晴らしいナレーションと、素晴らしいダンスのふりつけ、増田先生の演技指導・・・さて、如何に?

 ナレーションと効果音入りのテープが完成したのが、7月末頃だったでしょうか。そこから、テープに合わせて練習できたのは、2‐3回だったように思います。それも大学院での勉強や研究、オフィスなどでの実習の合間での、スケジュール調整がうまくいかず、全員そろってではなく、二班に分けて練習していました。

それで、「本番前にみんなでリハーサルしないと不安だ!」という声をどの実習生さんからも聞き、もちろん阿部もそうでしたので、本番の1時間以上前に会場の音楽室に行って、タップダンス用の板をみんなで運び、敷いて、ガムテープでしっかり固定した後で、リハーサルを行ないました。最初から衣装で出たのでは面白くないという増田先生の発案で、100円ショップで購入されたバイクのカバーで身体を覆い、舞台に1人ずつ出て行きました。効果音やナレーションが終わった時点で、全員が身体を覆っていたカバーを脱ぎ捨て、クイーンの音楽に合わせて踊り始めました。そこへ増田先生扮する「水の女神」も加わり、火の女神と従者を蹴散らすタップダンスをされて、皆は手を上げて防ごうとしたり、戦おうとします。そして、今度はしだいに、火の女神と従者が力を合わせて、水の女神の出て行く場を手をつないで防ぎ、鎮圧していく。そして、最後にはみんな仲良く踊り始めるという舞台が繰り広げられました。舞台が終わった後の実習生さんたちの笑顔は輝いていました。協力してくださった、すべての皆さんに感謝を申し上げます。ありがとうございました。

追記:
10月31日(日曜日)12時~30分間、豊春地区公民館(豊春駅徒歩3~4分)の講堂での発表会があり、阿部と実習生たちみんなも、そこでも「ロックユー」などを踊りますので、お時間があれば、どうぞ見に来ていただければと思います。T君はなんと、今回、主役の「怪盗ルパン」に抜擢され、イケメン姿を披露?お芝居仕立てのタップダンス、楽しく見られます。